抗腫瘍薬の副作用とは
血液細胞への影響
抗腫瘍薬は増殖の速い細胞を標的にするため、血液細胞も障害を受けやすくなります。代表的な副作用は貧血、好中球減少症、血小板減少症です。
- 貧血:赤血球やヘモグロビンが減少し、酸素供給が低下するため、倦怠感やめまい、息切れが起こります。
- 好中球減少症:白血球が減少し、感染症にかかりやすくなります。
- 血小板減少症:血小板が減少し、出血やあざができやすくなります。
吐き気・嘔吐
抗腫瘍薬は胃腸にセロトニンなどの化学物質を放出させ、脳に嘔吐反射を伝えます。その結果、吐き気や嘔吐が起こります。抗嘔吐薬の投与で軽減できることが多いです。
その他の消化器症状
下痢、便秘、食欲低下、口内炎などもよく見られます。消化管の細胞が損傷すると水分バランスが崩れ、下痢や便秘が起こります。下痢は脱水につながるため注意が必要です。口内炎は消化管の細胞が傷つき感染すると起こります。
心臓への影響
抗腫瘍薬は心筋にもダメージを与えることがあり、心毒性(cardiotoxicity)を引き起こします。重症例では心筋症や心不全、最悪の場合は心臓移植が必要になることがあります。
脱毛と精神的影響
毛根細胞も速く分裂するため、化学療法で脱毛が起こります。外見の変化や他の副作用、がんそのものの苦痛が重なると、不安や抑うつ感が生じやすくなります。これらは医師に相談することが重要です。
その他の副作用
抗腫瘍薬は種類が多く、骨密度低下、ホットフラッシュなどの更年期症状、記憶障害、手足のしびれやチクチク感、性機能障害、全身の疼痛、乾燥肌や発疹なども報告されています。副作用は個人差がありますが、いずれも医師と共有し、適切な対策を講じることが大切です。
