直腸がんの概要と対策
直腸がんは大腸の最終部、肛門に最も近い数インチの組織で発生します。米国国立がん研究所によると、2009年に約41,000件の新規診断が予測されました。主な症状は腸の働きに関わるもので、排便習慣の変化や血便、腹部の不快感などがあります。早期に発見・治療すれば高い治癒率が期待でき、治療はがんのステージに応じて手術、放射線、化学療法、分子標的療法などが組み合わされます。
リスク要因
- 遺伝性疾患(遺伝性非ポリポーシス大腸がん、家族性腺腫性ポリポーシス)
- 潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の既往歴
- 直腸ポリープ、過去の大腸がん、乳がん・子宮体がん・卵巣がんの既往
- 家族に大腸ポリープやがんの既往があること
- 40歳以上
これらの要因は予防できないものの、定期的な検診や早期発見の重要性を示しています。
主な症状
- 血便(鮮やかな赤色または黒色)
- 排便習慣の変化(下痢・便秘、細い便)
- 腹部の痙攣、膨満感、違和感
- 食欲低下、倦怠感、吐き気、体重減少
早期段階では痛みが少ないため、上記のような新たな消化器症状が現れたら速やかに医師の診察を受けましょう。
診断方法
- 視診・触診(指診)で直腸内の異常を確認
- プロクトスコピー:光源付きチューブで直腸内部を直接観察
- 大腸内視鏡検査(コロノスコピー)でポリープや腫瘍を発見し、組織を採取
- 血液検査(CEA)でがん関連抗原の濃度を測定
- 画像診断(X線、CT、超音波)でがんの転移有無を評価
ステージ分類
- ステージ0(上皮内がん、原位がん)
- ステージⅠ:腫瘍が直腸壁の内層にとどまる
- ステージⅡ:腸壁を越えて近傍組織へ浸潤
- ステージⅢ:近傍リンパ節に転移(遠隔転移はなし)
- ステージⅣ:遠隔臓器(肺など)へ転移
治療法
- 早期(ステージ0~I)では手術と放射線療法の組み合わせが主流
- 進行例(ステージⅡ~IV)では手術・放射線に加え、化学療法や分子標的療法を併用
- 化学療法は体内を循環するがん細胞や転移細胞を攻撃
- 国立がん研究所によると、手術はすべてのステージで最も一般的な治療法です
治療は患者の全身状態やがんの進行度に応じて個別に決定されます。
