腰椎椎間板突出(ヘルニア)の治療法

腰椎椎間板の突出は、腰部から足先にかけての不快感や痛みを引き起こすことがあります。椎間板は背骨同士の間にクッションの役割を果たし、柔らかい中心部(髄核)と硬い外層(線維輪)で構成されています。突出が起きると、髄核の一部が線維輪を突き破り、神経を刺激して様々な症状が現れます。根本的な治癒法はありませんが、症状緩和を目的とした多様な治療法が存在します。

保存的治療

  • 手術を避けたい場合、まずは保存的治療から始めます。安静、冷却、温湿布、ストレッチなどが基本です。さらに、カイロプラクティックでの調整、超音波、電気筋刺激、牽引療法も有効です。近年の牽引療法として、コンピュータ制御の減圧療法(ディコンプレッション)が導入されており、骨盤をゆっくりと引き離すことで突出した椎間板が元の位置に戻るのを助けます。

薬物療法

  • まずは市販の鎮痛剤で症状を抑えます。効果が不十分な場合、一般医が神経痛に効く麻薬系鎮痛薬や腰部筋肉を緩める薬を処方します。炎症を抑えるためのコルチゾン注射も選択肢の一つで、画像診断下で痛みを引き起こす特定の神経根に直接投与します。

理学療法

  • 理学療法士の指導のもと、腰部のストレッチと筋力強化エクササイズを行います。痛みが軽減し可動域が広がった段階で、コアマッスル(体幹)を中心とした筋力トレーニングを導入し、腰椎への負担を減らします。

手術療法

  • 保存的治療を6週間以上続けても効果が得られない、もしくは筋力低下や歩行困難といった症状が進行した場合は手術が検討されます。主に突出部のみを除去する椎間板切除術が行われ、必要に応じて椎体同士を固定する椎体融合術や人工椎間板置換術が併用され、術後の脊椎安定性を確保します。

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