脊柱管狭窄症の治療オプション
背中の痛みは加齢とともに一般的に起こります。その一因として脊柱管狭窄症があり、体の他部位にも痛みやしびれを引き起こすことがあります。この変性疾患には症状の重さに応じてさまざまな治療法があり、軽度の場合は薬で対処でき、重度の場合は外科手術が必要になることがあります。
定義
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う椎間関節の変性により脊柱管が狭くなり、脊髄や神経根が圧迫される状態です。圧迫により背中や肩、四肢に痙攣、しびれ、痛みが生じ、重症例では排尿・排便障害が起こることもあります。
薬物療法
疼痛緩和のために鎮痛剤や抗炎症薬が用いられます。市販のイブプロフェン、アスピリン、アセトアミノフェンは軽度の痛みに有効ですが、重度の痛みには効果が不十分です。過剰摂取は臓器障害のリスクがあります。エピデュラルステロイド注射は炎症を抑え、特に脚の痛みに効果的ですが、年間数回に限られる副作用リスクがあります。
理学療法
腹筋や背筋の強化、柔軟性向上を目的としたエクササイズ、マッサージ、温熱・冷却療法が症状緩和に役立ちます。週数回の継続的な運動が推奨されます。一方、過度の安静や長時間の寝たきりは筋肉が硬直し、逆に症状を悪化させることがあります。
補助装具
腹筋が弱い、または高度に変性した場合は、コルセットや腰部サポート装具が有効です。装具は背中に負担がかかる作業時に着用し、日常的に常用する必要はありません。装具使用と軽い安静を組み合わせることで症状の軽減が期待できます。
手術療法
症状が重度で他の治療が効果を示さない場合、手術が選択肢となります。脊椎固定術は複数の椎体を金属ワイヤーやロッド、または自家骨で結合し、動きを制限して神経圧迫を防ぎます。減圧術(椎弓切除術)では、脊柱管を覆う椎弓板を除去し、神経の圧迫を解放します。この手術は他の病変(ヘルニアや骨棘)にも対応できますが、手術リスクが高く、術後合併症の可能性があります。部分的に椎弓板を除去する部分椎弓切除術は、比較的低侵襲な選択肢です。
