肩腱炎の理学療法
肩は人体で最も使用頻度の高い関節のひとつで、腕や上背部の動きが多くの活動に必要です。そのため、過度の使用やストレスにより腱が刺激され炎症を起こす「肩腱炎」になりやすいです。肩腱炎は理学療法で効果的に治療できます。
等尺性エクササイズ(アイソメトリック)
重りを使わず、重力と等尺性収縮だけで腱と筋肉を強化・ストレッチします。過度の負荷は炎症した腱に負担をかけるため避けましょう。例として、上体を前屈させ腕を自然に下げ、ゆっくりと前後に揺らす動作があります。腕の重みがやさしく腱を伸ばします。
可動域エクササイズ
肩関節の全可動域を使うリハビリを行います。肩には主に4本の腱があり、すべてをバランスよく伸ばすことで正しい位置に戻ります。以下は代表的なエクササイズ例です。
- 肩をできるだけ上げ、前方に回転させてから下、後方、再び上げて開始位置に戻す。逆回転も行う。
- 横向きに寝て、上にある腕を手のひらを下に向けたまま90度に曲げ、肩の高さまで上げて戻す。両側で実施。
- 立位で体の横に軽く手を伸ばし、45度の角度で肩の高さまで上げ、ゆっくり下ろす。
RICE法
理学療法と併せて、R.I.C.E.(Rest=安静、Ice=冷却、Compression=圧迫、Elevation=挙上)を実施し腫れと痛みを抑えます。痛みが増す、または自宅ケアで改善しない場合は「R」(Referral=紹介)として医師の診察を受けましょう。
マッサージ
組織の修復には酸素が必要で、血液が酸素を運びます。肩腱炎の部位をマッサージで筋肉を緩め、血流を促進させましょう。エクササイズ前に行うと肩が温まり、腱が柔らかくなるため二次的な損傷を防げます。
継続的に行うことで肩腱炎の回復が期待できます。
