横紋筋溶解症の診断と主要検査方法

横紋筋溶解症は、骨格筋が壊れ、最終的に壊死に至る状態です。主に外傷(特に圧迫傷)や過度のアルコール摂取、違法薬物使用者に多く見られます。症状は非特異的であるため、臨床検査が診断の決め手となります。急性で発症が速く、短期間で重篤な合併症を引き起こすこともあるため、早期発見と治療が重要です。

CPK(クレアチンホスホキナーゼ)

クレアチンホスホキナーゼは骨格筋に多く含まれる酵素です。筋肉が壊れると血中に放出され、発症から約12時間以内に上昇し、3日頃にピークに達します。その後3〜5日で徐々に低下します。横紋筋溶解症患者は通常、正常値の約5倍のピーク値を示すため、血液検査でCPK濃度を測定することが有力な診断指標となります。

血中ミオグロビン

ミオグロビンは骨格筋と心筋に存在する酸素結合タンパク質です。筋組織が損傷すると血中に放出されます。血中ミオグロビンを測定する検査は、横紋筋溶解症の有無を判定する上で有用です。

血清カリウム濃度

横紋筋溶解症の合併症の一つに高カリウム血症があります。筋細胞が破壊されると細胞膜が漏れやすくなり、カリウムが血中に大量に放出されます。その結果、血清カリウム濃度が著しく上昇します。カリウムは心筋を含む筋活動の調整に重要で、過剰になると不整脈や心停止を引き起こす危険があります。したがって、血清カリウム測定は診断だけでなく、生命予後の管理にも欠かせません。

尿中ミオグロビン

横紋筋溶解症の初期症状として、ミオグロビンが腎臓で濾過され尿中に排泄されるため、茶色がかった尿が見られます。尿中ミオグロビンは試験紙で簡易に検出でき、陽性結果は他の検査結果と合わせて診断を確定させます。また、ミオグロビンが腎尿細管に沈着し、腎不全を招くリスクもあるため、早期の検出が重要です。

顕微鏡尿検査

顕微鏡で尿サンプルを観察することで、円筒(キャスト)の有無を確認できます。横紋筋溶解症患者の尿中には、茶色のキャストや尿酸結晶がしばしば認められます。これらは腎尿細管で形成されたもので、腎障害の評価に役立ちます。

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