高脂血症(高コレステロール血症)の治療法

米国では数百万人が高脂血症に悩んでいます。血中にコレステロールや中性脂肪などの脂質が過剰に蓄積すると、放置した場合は動脈硬化や心筋梗塞、さらには死亡につながります。高脂血症は、食事・運動・薬物療法を組み合わせることで予防・治療・改善が可能です。具体的な治療方針は、患者さんの年齢やリスク因子に応じて決定されます。

早期治療が必要な理由

高脂血症は自覚症状がほとんどなく「サイレントキラー」と呼ばれます。通常、健康診断の血液検査で脂質プロファイルが測定され、初めて判明します。LDL(低密度リポタンパク)コレステロールが高いと、動脈閉塞や心筋梗塞、冠動脈疾患のリスクが上昇します。LDLは「悪玉コレステロール」とも呼ばれます。

一方、HDL(高密度リポタンパク)コレステロールが低いことも心疾患の大きな原因です。HDLが低い人は中性脂肪(トリグリセリド)が高い傾向にあり、これも心血管リスクを高めます。

治療方針を決める際には、年齢・LDL・HDL の数値に加えて、家族歴、喫煙、糖尿病、甲状腺機能低下症、血圧の有無などのリスク因子も考慮されます。

食事と運動による治療

まずは食事と運動で脂質をコントロールすることが基本です。体重減少、脂肪摂取の制限、そして有酸素運動が重要なポイントとなります。

LDL と中性脂肪が高い人には、食物繊維が豊富で飽和脂肪酸・総脂肪が極めて少ない食事が推奨されます。動物性食品に含まれる「悪玉」コレステロールを減らすため、赤身肉や乳製品の摂取は大幅に制限します。代わりに、全粒穀物、豆類、ナッツ、豆腐・大豆タンパク、果物、野菜を中心にした食事で LDL を下げ、HDL を上げることが期待できます。

薬物療法

食事と運動だけでは脂質が十分に改善しない場合、医師は薬物療法を加えます。LDL を下げる代表的な薬はスタチンで、肝臓でのコレステロール合成を抑制します。

ニコチン酸(ナイアシン)は LDL を低下させつつ HDL を上昇させる作用があります。また、フィブラート系薬剤は中性脂肪を減少させる目的で使用されます。患者さんの脂質プロファイルに応じて、これらの薬剤を単独または組み合わせて処方することがあります。

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