冬季うつ病(季節性情動障害)とは

うつ病(大うつ病性障害または単極性障害)は、長期間にわたり憂鬱な気分が続く精神疾患です。特に冬季に発症しやすく、季節性情動障害(SAD)と呼ばれます。以下では、SADの症状・原因・治療法について解説します。

うつ病の症状

  • うつ病は最低でも2週間続く悲しみや落ち込みが特徴です。イライラ感や無価値感、絶望感、過度の罪悪感も伴います。疲労感が強く、以前楽しんでいた活動から喜びを感じにくくなります。食欲の増減や体重変動、睡眠障害(不眠や過眠)もよく見られます。集中力や意思決定の困難といった認知症状も現れます。

季節性情動障害(SAD)

  • 季節性情動障害は、主に冬季に発症するうつの一形態です。春になると症状が緩和することが多く、毎年同じ時期に繰り返す周期的な障害とされています。

原因

  • オレゴン健康科学大学のアルフレッド・ルーイ博士の研究によると、季節性情動障害は太陽光と体内リズムのずれが主因です。冬の昼間の短さにより、松果体が分泌するメラトニンの量が増え、睡眠覚醒サイクルが乱れます。これが気分に影響を与えると考えられています。

治療法

  • 光療法が最も一般的です。人工的に太陽光に近い光を朝に浴びることで、日の出が早くなる効果を再現します。米国精神医学ジャーナルのメタ解析でも、光療法はSADの症状改善に高い有効性が示されています。光療法が効果がない場合は、抗うつ薬や認知行動療法などの標準的なうつ病治療が併用されます。

有病率

  • 北部の寒冷地域で特に多く見られます。アラスカ大学アンカレッジ校の調査では、フェアバンクス在住者の約9%がSADと診断されました。女性に多く、40歳未満の若年層での発症率が高い傾向があります。

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