悲しみが引き起こすうつ病
悲しみに圧倒される感情は喪失過程で自然なことですが、悲嘆と鬱病の違いを理解すれば、本人や周囲が余計な苦しみを回避できます。
悲嘆(グリーフ)とは
悲嘆は、愛する人の死や大切なものの喪失に対する感情・心理・身体・社会的な反応です。人それぞれに経験の仕方は異なり、数か月で乗り越える人もいれば、何年も続く人もいます。
悲嘆の過程に現れる鬱状態
鬱は、悲嘆の過程でよく見られる段階のひとつで「反応性鬱」と呼ばれます。主な症状は、孤立感、頻繁な泣き込み、人生に対する目的や欲求の喪失です。
大うつ病性障害と反応性鬱の違い
反応性鬱は、ストレスや外傷的出来事に対する自然な反応で、喪失への対処が進むにつれて比較的短期間で改善します。一方、大うつ病性障害は個人的な要因が蓄積してゆっくりと発症したり、単一の外傷で急に現れ、症状が長期にわたって続きます。
鬱のサインを見極める
代表的な症状は、不眠、食欲不振、仕事や学業・趣味への興味喪失、社交拒否、絶望感や罪悪感、自己嫌悪、最悪の場合は自殺念慮です。
治療と対処法
鬱と診断された場合、精神科医は心理療法や抗うつ薬の投与を提案します。さらに、ビタミン・ハーブ・食事の見直し・適度な運動など、生活習慣の改善が症状緩和に役立つことがあります。
