生産的なうつと非生産的なうつ

定義

うつ病は、通常の悲しみを超える「落ち込んだ」気分が数週間〜数か月続く状態です。米国国立精神衛生研究所によると、米国の成人の25%以上が毎年この症状を経験すると推定されています。脳内の神経伝達物質やホルモンのバランスの乱れといった身体的要因や、死別・離婚・喪失といった感情的出来事が引き金になることがあります。しばしば、複数の要因が重なり合って発症します。

症状

主な症状は、持続的な悲しみやイライラ、不安感です。睡眠障害(不眠または過眠)、集中力低下、否定的な思考や自己隔離、食欲の変化(減退または過食)などが見られます。これらが進行すると、無力感や絶望感にとらわれ、日常生活が著しく阻害されます。

目的(うつが持つ可能性)

ロンドン・キングスカレッジの精神科医・ポール・キードウェル博士は、うつ病は必ずしも無意味ではなく、適切に扱えば「生産的」になることがあると指摘しています。うつは、身体的・感情的虐待など、改善が必要な生活状況に注意を向けさせるサインとなります。例えば、配偶者からの虐待を受けている女性がうつを発症すれば、症状が周囲に認識されやすくなり、問題を見直すきっかけや外部支援へのアクセスを促すことがあります。また、内省を促し、洞察や創造性の向上につながることもあります。

治療法

従来は認知行動療法や抗うつ薬(必要に応じて併用)が主な治療とされています。身体的要因が強い「非生産的」うつは薬物療法が中心となります。一方、キードウェル博士は「生産的」なうつには認知療法が有効だと述べています。認知療法は問題の根本原因を特定し、思考パターンを変える技法を学ぶことで、状況に対するコントロール感を取り戻し、より効果的に生活できるよう支援します。

警告と対処

化学的・ホルモンバランスの乱れや治療を受けない場合、うつは「非生産的」になりやすく、仕事や人間関係に深刻な支障を来すことがあります。最悪の場合、自己破壊的な行動や自殺念慮に至る恐れがあります。早期に専門家の評価と適切な治療を受けることが、生活の破綻を防ぐ鍵となります。

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