うつ病に対する最新治療法
うつ病は古くから人類を苦しめてきましたが、近年になってさまざまな治療法が開発されています。ミシガン大学の調査(参考文献2)によると、30%以上の患者が従来の薬物療法に十分に反応しないことが分かっています。こうした患者向けに、近年登場した新しい治療法がいくつかあります。これらは、抗うつ薬だけでは効果が得られなかった方に新たな希望を提供します。
ホルモン療法
ホルモンバランスの変動はうつ症状を引き起こしたり悪化させたりすることがあります。特に授乳中や出産直後、更年期に入る女性はエストロゲンの急激な低下によりうつリスクが高まります。合成エストロゲンでホルモンを補充すると、症状が軽減するケースが報告されています。
迷走神経刺激(VNS)
薬物療法に反応しない重度の自殺念慮を伴ううつ病の場合、迷走神経刺激が選択肢となります。この治療では、胸部に小型の電子デバイスを埋め込み、首の迷走神経に定期的に電気パルスを送ります。迷走神経は脳の感情調節領域とつながっており、継続的な刺激により薬に頼らず気分が改善されることが確認されています。
磁気療法(rTMS)
磁気刺激は、気分を調節する脳領域を対象に磁場を一定間隔で照射する非侵襲的な外来治療です。痛みを伴わず、約40分のセッションを数日から数週間にわたって繰り返すことで、脳の活動が正常化し、うつ症状の緩和が期待できます。
