子どものうつ病と自殺リスク
リスク要因
- 過去に精神疾患の診断を受けた子ども、精神科入院歴がある子ども、家族に自殺未遂者がいる子どもはリスクが高い。
- 孤立している、暴力にさらされている、家庭内に拳銃がある子どもも同様にリスクがある。
うつ病の見分け方
- 年齢により症状は異なる。幼児は病気を装い欠席を増やす、親への依存が強くなる、親の死を過度に心配する。思春期の子どもは悲しみやイライラが目立ち、誤解されていると感じやすく、否定的な態度を示すことがある。十代は学校で問題行動を起こしたり、すぐに機嫌が悪くなることが多い。
自殺の警告サイン
- 死や死に対する執着が強くなる。うつ症状は自殺の前兆になることが多い。所有物を手放したり、将来の不在を計画したりする行動は警戒が必要。自分の死や自殺について語ることは注意を引くためではなく真剣なサインである。薬物使用や睡眠障害が増える子どももリスクが高い。絵や落書き、文章に死や自殺を示すシンボルがないか観察し、行動変化の根本原因を探る。
対処法・治療
- 精神健康に対するスティグマをなくし、支援的な環境を整える。うつや自殺について子どもと率直に話し、すべての懸念を真剣に受け止める。自殺念慮がある場合はすぐに救急医療を受けさせ、危険物(銃器・刃物など)へのアクセスを遮断する。小児心理士や精神科医による診断・治療計画を受け、カウンセリングと薬物療法を組み合わせると効果的。地域のサポートグループへの参加も推奨。仲間からの支援は子どもにとって大きな救いとなる。
統計データ
- 思春期前の男女はうつ病になる確率がほぼ同等だが、15歳以降は女子が男子の約2倍の頻度で発症する(米国国立精神衛生研究所)。10〜14歳の子どもの自殺は死亡原因第4位、15〜19歳は第3位となっている。子どもの自殺未遂は約300件に1件が致死的で、年間で2〜6%が自殺を試みる。30人規模のクラスでも少なくとも1人は自殺未遂を経験する可能性がある。
