うつ病に対する電気けいれん療法(ECT)
治療の流れ
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ECTを行う際は、患者に軽度の麻酔と筋弛緩剤を投与し、頭皮に電極を装着します。電極は、両側頭部に装着する「両側配置」または、非優位側(患者の非支配半球)にのみ装着する「単側配置」のいずれかです。単側配置は、記憶障害や認知機能への影響を軽減することを目的としています。発作を誘発する電流量は患者ごとに異なります。
作用機序
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1930年代に始まった電気けいれん療法は、現在でもうつ病に対する有効な治療法とされていますが、正確なメカニズムは完全には解明されていません。最も広く受け入れられている説は、脳の中枢神経系に変化をもたらし、電気信号の伝達パターンを再構築することで感情の制御が変わり、うつ状態が改善されるというものです。
リスクと副作用
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心臓疾患を抱える患者はECTの適応外となります。また、治療中に喉の違和感や嘔吐反射、末梢神経麻痺(しびれ)などが起こることがあります。これらの合併症は約1,300〜1,400回の治療で1例程度の頻度で報告されています。致死率は極めて低いものの、短期的・長期的な記憶障害や、出来事を記憶に定着させる能力の低下が起こることがあります。記憶障害が治療によるものか、うつ病自体の症状かを区別するのは難しく、リスク評価は慎重に行われます。
