季節性情動障害(SAD)に有効な広域スペクトル光療法
季節性情動障害(SAD)に悩む人は、冬になると気分が沈みやすく、甘いものへの欲求や過度の睡眠欲が強くなります。これらの症状は光不足と体内時計の乱れが関与しているとされています。広域スペクトル光を用いた光療法は、冬季うつの改善に効果的です。
広域スペクトル光とは
- 紫外線を含まず、目や皮膚に安全な明るい白色光を提供します。日光の演色指数(CRI)は100ですが、広域スペクトル光はCRIが80〜82程度です。
治療時間の目安
- 光ボックスや光付きバイザーを使用し、1日1回、30分以上3時間未満の範囲で行います。多くの患者は1週間程度で症状の改善を感じ始めます。
光療法が有効な理由
- 秋冬の低光環境では、目から脳へ送られる光信号が減少し、松果体がメラトニンを多く分泌します。メラトニンは睡眠を促進するため、過剰な睡眠欲がうつを悪化させることがあります。光療法はこの光信号を補い、メラトニンの分泌を調整します。
適切な距離
- 10,000ルクスの光ボックスの場合、目と光源の距離は約20〜28インチ(約50〜70cm)が目安です。近すぎると目に負担がかかります。
歴史的背景
- 季節性情動障害は米国国立衛生研究所(NIH)が1982年に初めて報告しました。1984年には光療法がうつ症状の軽減に有効であることが研究で明らかになりました。
