埋め込みバンパー症候群(PEGチューブ合併症)
経皮的内視鏡的胃瘻(PEG)チューブは、経口摂取が困難な患者に栄養を供給するために用いられます。チューブは外科的に胃内に挿入され、内視鏡チューブを通じて栄養液が投与されます。埋め込みバンパー症候群は、PEGチューブの固定部(バンパー)が胃壁と皮膚の間に埋没し、周囲組織が侵食される重篤な合併症です。放置すると外科的処置が必要になることがあります。
特徴
- チューブが胃粘膜の薄層や収縮により自然に移動し、バンパーが胃壁に埋まります。
- 埋没したバンパーの周囲に新しい粘膜が増殖し、粘液で満たされた瘻孔(フィステル)が形成されます。
- 瘻孔からの漏出や破裂は、適切に対処しないと致命的になる可能性があります。
発症までの期間
- 長期間(数年)使用した患者、特に認知症や介護が必要な方で多く見られます。
- 一般的には3年以降に発症しやすいとされていますが、最短で手術後9日以内に起こる例も報告されています。
- インターネット・ジャーナル・オブ・胃腸学によると、早期埋没症候群は以前考えられていたより頻繁に起こっている可能性があります。
症状
- 栄養投与中や投与後の腹痛。
- 吐き気、嘔吐、下痢、膨満感、腹部の圧迫感。
- 発熱や局所的な感染徴候。
診断
- 腹壁に赤い円形の瘻孔(胃瘻)が見えることがあります。
- CTや超音波などの画像診断でバンパーの位置異常を確認。
- 必要に応じて小さな開腹(ラパロトミー)を行い、直接観察することもあります。
治療・対策
- 確定診断後、外科的に瘻孔とPEGチューブを除去し、新たな胃瘻を設置します。
- 早期発見が難しいため、特に脳卒中や認知症患者は定期的なチューブ位置チェックが重要です。
- 合併症が進行すると死亡率が上昇するため、迅速な対応が求められます。
