憩室炎とは?症状・原因・診断・治療・予防の全知識

憩室炎とは

憩室炎は、腸管の壁にできた風船状の小嚢(憩室)が炎症や感染を起こす病気です。憩室自体は無症状であることが多く、検診で偶然見つかることもありますが、炎症が起きると腹痛などの不快な症状が現れ治療が必要になります。

症状

主な症状は左下腹部の痛みや圧痛です。その他、発熱、吐き気、便秘や下痢がよく見られます。膨満感や直腸出血は比較的稀です。

原因

憩室は大腸の壁が弱くなる部位にできやすく、食物繊維不足が大きな要因とされています。炎症や感染の直接的な原因は不明ですが、腸内圧が高まることで憩室の壁が破れやすくなると考えられています。一般的な誤解として、ポップコーンやナッツ、種子類が憩室炎を悪化させるという説がありますが、医学的根拠はありません。

診断

急性期には腹部の圧痛を確認し、造影CT検査で炎症の有無や範囲を評価します。症状が他疾患と類似することがあるため、虫垂炎や大腸がん、過敏性腸症候群などの除外診断が必要です。血液検査で白血球数の上昇を確認することもあります。約10%のケースではCTだけでは大腸がんと区別できないため、確定診断に大腸内視鏡検査が行われます。

治療

症状の重症度と再発頻度に応じて治療方針が変わります。軽症例は安静、流動食または低繊維食、抗生物質投与が中心です。症状が改善したら徐々に食物繊維を多く含む野菜や果物を増やします。必要に応じてメタミューシルなどの繊維サプリを使用することもあります。抗生物質は必ず処方された期間全て服用してください。

合併症

重症例では腸壁の炎症が進行し、瘻孔(他臓器と腸をつなぐ異常な通路)や膿瘍が形成されることがあります。子宮や膀胱など周囲臓器への炎症も起こり得ます。これらの合併症が疑われる場合は入院して静脈内抗生剤が必要です。穿孔、膿瘍、瘻孔、再発性憩室炎がある場合は外科手術が検討されます。

予防と症状軽減

食物繊維を豊富に含む食事は、憩室炎の発症予防や症状の進行抑制に有効です。繊維は徐々に増やすことで膨満感やガスの発生を防げます。十分な水分摂取と適度な運動も腸の蠕動を促し、正常な排便を助けます。

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