胆嚢摘出術とは

胆嚢摘出術(胆嚢切除)は、右上腹部に位置する胆嚢を取り除く手術です。胆嚢は肝臓で生成された胆汁を貯蔵し、食事の消化のために腸へ分泌する役割を担っています。胆嚢自体を失っても生命に危険はありませんが、手術後は胆汁の貯蔵・分泌機能が変化し、肝臓や消化プロセスに影響が出ます。


肝臓と胆汁の関係

胆嚢が無くなると、胆汁の貯蔵と腸への分泌はすべて肝臓が担います。しかし肝臓は胆嚢ほど頻繁に胆汁を放出できないため、胆汁の流れが遅くなります。その結果、消化不良や下痢・便秘が起こりやすくなり、全身の健康、特に肝臓の状態に影響を及ぼします。


肝臓うっ血と胆汁うっ滞

胆汁の分泌が滞ると、肝臓内に胆汁がたまりやすくなります。胆汁が肝臓に蓄積すると肝臓がうっ血し、肝臓自体の機能が低下します。さらに脾臓や膵臓の働きにも悪影響を及ぼすことがあります。


肝臓での胆石形成

胆汁が肝臓に長時間とどまると、胆汁中のコレステロールや胆汁酸が濃縮され結晶化しやすくなります。これにより、胆嚢でできていた胆石が肝臓内や血流中で新たに形成されることがあります。


肝機能低下とその影響

肝臓が弱ると、過剰な胆汁が血流に漏れ出し、皮膚のかゆみや発疹を引き起こすことがあります。また、肝臓は古くなった赤血球の再利用(ビリルビン生成)を行うため、機能低下により貧血が生じやすくなります。貧血は全身の酸素供給を妨げ、体全体の健康と肝臓の回復をさらに遅らせます。