胃のガスが引き起こす心拍の乱れ

心拍の乱れ(動悸)にはさまざまな原因があります。ダンスやスリラー映画の興奮で感じるような一時的で無害なものから、時に深刻な疾患が原因となるものまであります。特に胃にガスがたまっているときに動悸が起きる場合、原因を絞り込む手がかりになります。

ガス除去タブレットやげっぷで心拍が正常に戻ることがあります。

動悸の種類

  • 心拍の乱れは不整脈と呼ばれ、主に3つのタイプがあります。
    ・頻脈(tachycardia)― 心拍数が速くなる
    ・徐脈(bradycardia)― 心拍数が極端に遅くなる
    ・異所性拍動(ectopic beats)― 余分な拍動や不規則な拍動が現れる

逆流性食道炎(GERD)

  • 胃酸が食道に逆流することで起こる逆流性食道炎(GERD)は、胃の内容物が食道へ戻ることが原因です。症状としては、ガス・膨満感、少量の酸の逆流、嘔吐、胸焼け、慢性的な咳、喉の痛み、頻繁な副鼻腔炎などがあります。長期にわたるGERDは喘息発作を増悪させることもあり、患者の中には動悸を同時に訴える人もいます。

同時に起こり得る可能性

  • 現時点でGERDや胃ガスが直接的に動悸を引き起こすという科学的根拠はありません。しかし、胃酸が迷走神経(心拍リズムを調節する神経)を刺激することで、食道からの情報と心臓への情報が混在し、結果として動悸が現れる可能性があります。

食道裂孔ヘルニア

  • 食道裂孔ヘルニアは、胃と食道が接続する部位(胃食道接合部)が胸部へずれる状態です。多くの場合、GERDと同様の症状を呈し、むしろGERDの原因になることもあります。横隔膜を支える組織が弱くなると、圧力がかかった際に胃が胸腔へ移動します。

仮説

  • 科学的証拠は不足していますが、近年は患者の体験談が重視されつつあります。ガス除去タブレットやげっぷが心拍リズムを整えるという報告があります。また、ヘルニアが胸腔内で食道にガスを閉じ込め、圧迫された迷走神経が動悸を誘発するという仮説も提案されています。

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