胃バイパス手術で起こり得る感染症の種類と対策

胃バイパス手術とは

肥満治療の一環として、食事と運動で体重が減らない場合に医師が勧める手術が胃バイパス手術(Roux‑en‑Y法)です。従来の開腹手術と、腹壁に小さな切開を加える腹腔鏡手術の2種類があります。

手術方法と感染リスクの違い

開腹手術は腹部を大きく切開し、胃と小腸の一部を切り離して再接続します。そのため、腹壁や皮膚の感染リスクが高くなります。

腹腔鏡手術は切開が小さく、回復が早く感染リスクも低減しますが、肺炎などの呼吸器感染はどちらの方法でも起こり得ます。

腹壁(深部創)感染症

2001年にレハイバレー病院が実施した調査では、胃バイパス手術後に約16%の患者が深部創感染を起こしました。感染が発生した患者は医療費が約21,000ドル余分にかかり、入院期間が平均12日延長、死亡リスクが5.9%上昇しました。

皮膚感染症

手術中や入院中に皮膚が細菌に触れることで感染が起こります。また、術後の体重減少に伴う皮膚のたるみや切開部周辺の刺激が真菌感染を引き起こすこともあります。重症例では余分な皮膚の除去が必要になることがあります。

肺感染症

肺炎や無気肺(atelectasis)は手術後に起こり得る呼吸器合併症です。深呼吸や咳、術後の早期歩行は肺機能を回復させ、感染予防に効果的です。

感染リスク低減策

2019年に報じられた自然開口手術(口腔や膣経由で行う)では、外部切開を行わないため感染リスクが大幅に低減します。サンティアゴ・ホーガン医師らが提唱するこの手法は、将来的な肥満手術の安全性向上が期待されています。

消化器の健康 - 関連記事