胆道絞扼痛(胆石症)とは
用語
「絞扼痛(colic)」という言葉は誤解を招きやすいです。痙攣が一時的に止むという意味合いがありますが、胆道絞扼痛は最長で3時間続くことがあります。胆石が胆嚢から胆管へ移動し、胆嚢管が閉塞すると痛みが生じ、石が元の位置に戻ると症状は軽減します。
症状
右上腹部の激しい痙攣性疼痛が主症状です。消化不良や胸やけ、肩や背中への放散痛も見られます。急性発作時には食欲不振が起こります。脂肪分の多い食事に対する不耐性は患者によって異なります。
予防
胆石予防のために低脂肪食が推奨されます。また、肥満の方は体重減少、適正体重の維持が重要です。
診断と留意点
上部腹部の痛みは多くの疾患で共通するため、診断は容易ではありません。患者の既往歴や現在の症状を総合的に評価します。胆石の有無を確認する第一選択は腹部超音波検査です。必要に応じてX線検査で腸閉塞など他疾患を除外します。
保存的治療
痛みが収まるまで安静が推奨されます。再発時はNSAIDsや鎮痛薬が用いられ、重症例ではジクロフェナクやオピオイドが処方されます。嘔吐がある場合は静脈点滴で脱水を防ぎ、メトクロプラミドやプロクロルペラジンなどの制吐薬を併用します。胆石溶解薬や体外衝撃波結石破砕(リトトリプシー)も検討されます。
外科的治療
保存的治療や予防策だけでは再発を防ぎきれないことが多く、胆石と胆道絞扼痛の根本的な解決には手術が推奨されます。胆嚢摘出術(胆嚢摘出)は最も一般的で、症状が軽度でも将来の合併症を防ぐために行われます。腹腔鏡下胆嚢摘出は小さな切開で済むため、標準的な手術法です。リトトリプシーは衝撃波で胆石を破砕し、自然排出を促す方法です。
