なぜ卵は胆汁で染まるのか?
胆汁色素の働きと分解
胆汁色素(ビリルビン)は肝臓で生成され、胆汁の一部として小腸へ分泌されます。小腸内では腸内細菌がβ-グルクロン酸エステラーゼを持ち、ビリルビンをウロビリノーゲンに分解します。ウロビリノーゲンはさらに分解され、ステルコビリンとなって便に排泄されます。
アスカリス・ルンブリコイデスの卵はなぜ胆汁で染まらないか
アスカリス・ルンブリコイデスは小腸の腔内に生息していますが、胆汁色素は主に小腸の内容物と混ざり合うことで作用します。成虫が産む卵は腸管内で速やかに排泄され、胆汁色素が卵の外膜に接触する時間がほとんどないため、卵は胆汁で染まらないのです。
胆汁で染まる卵:肝吸虫(Fasciola hepatica)
胆汁で染まる卵は、肝吸虫(Fasciola hepatica)のものです。成虫は肝臓の胆管に寄生し、胆汁に直接接触しています。そのため、胆汁色素が虫の子宮に取り込まれ、産み出された卵が胆汁で染色されます。
