脱毛性毛包炎(Folliculitis decalvans)とは?
原因
原因ははっきりしませんが、病変部からは黄色ブドウ球菌が検出されることが多いです。炎症が既に起こっている部位に二次的に菌が侵入し、毛包上皮が毛幹の周囲に新たに形成され、炎症と瘢痕化を引き起こします。その結果、1つの開口部から複数の毛が生えて「束毛」様になると考えられています。
臨床経過
成人にのみ見られ、発症は40〜50代が多いです。徐々に進行する脱毛を訴え、頭皮の痛み、腫脹、かさぶたや鱗屑が出ることがあります。症状は最初は頭皮の小さな部位から始まり、徐々に拡大します。多くの患者は痤疹性ケロイド(acne keloidalis)を併発しています。
症状
診察で、1つの毛包開口部から複数本の毛が生えている「束毛」様の所見が認められます。赤み、腫脹、圧痛があり、辺縁部に鱗屑やかさぶたが付着することが多いです。病変は境界がはっきりしています。
治療
主に抗菌薬による感染コントロールが行われます。培養検査で感受性を確認し、適切な抗生剤を選択します。また、ステロイド(経口または外用)で炎症、紅斑、腫脹を抑えます。根治は難しいため、進行を抑え再発を防止することが治療の目的です。
専門家の見解
Folliculitis decalvansは非常に稀な疾患で、米国でも世界でも発症頻度は低いです。人種差はなく、男性に多く見られますが、女性例も報告されています。主に40代後半から50代前半に発症し、致死性はありませんが、二次感染が重症化すると合併症リスクがあります。
