ワーグナー病(遺伝性眼疾患)の症状と概要
症状
ワーグナー病の症状は患者ごとに異なりますが、ほとんどの人は幼少期に視力低下が見られます。視界がぼやける、夜間視力が悪いといった症状が一般的です。頭痛や充血した目、時に鼻血が出ることもあります。
病態の重要性
この疾患では、網膜を支えるコラーゲン組織が病変により弱くなります。軽度の弱化から、網膜が剥がれるほどの重度まで幅があります。多くの患者は幼少期から視力低下を訴えます。
考慮すべき点
ワーグナー病は「ワーグナー症候群」とも呼ばれます。症候群とは、特定の健康問題に関連する症状の集合です。一部の医師は、外反母趾や特有の顔面骨格などの遺伝的特徴がワーグナー病の指標になると考えています。
注意点
長年、ワーグナー病はスティックラー症候群と混同されてきましたが、原因遺伝子が特定されたことで区別が明確になりました。スティックラー症候群は全身のコラーゲンに影響し、顔面の平坦化や凹みなどの特徴が見られます。
治療法
多くの患者は視力喪失を防ぐために複数回の眼科手術が必要です。網膜や白内障に対するレーザー手術が主な治療法となります。
歴史
ワーグナー病は極めて稀で、現在では約50家系に遺伝子が伝わっていると考えられています。1938年にチューリッヒの家族を対象にハンス・ワーグナーが網膜の病変を報告し、疾患が初めて認識されました。
遺伝は常染色体優性で、患者の子どもは50%の確率で発症します。
