裂孔ヘルニアの治療法と生活改善ポイント

裂孔ヘルニアは、胃が食道と横隔膜の間を通って胸腔に入り込む状態です。成人の約15%が罹患していますが、多くは症状がありません。主な症状は胸焼けや逆流性食道炎(GERD)で、胃酸が食道へ逆流して痛みを引き起こします。

胸焼けを防ぐ方法

  • 辛いもの、揚げ物、脂っこい食べ物、柑橘類、トマト、チョコレート、玉ねぎは避けましょう。乳製品(牛乳、チーズ、サワークリーム)も症状を悪化させることがあります。飲み物は果汁ジュース、レモネード、カフェイン入り飲料(コーヒー、紅茶)、炭酸飲料(特にコーラはカフェインが二重に含まれる)やアルコールを控えてください。喫煙やアスピリンの服用も胸焼けの原因になります。

胸焼けしにくい食材

  • バナナ、リンゴ、焼き芋、エンドウ豆、にんじん、卵白、赤身の肉、鶏胸肉、全粒粉のパンやシリアル、低脂肪または無脂肪の乳製品などは比較的胸焼けを起こしにくいです。

薬物療法

  • 市販の制酸剤は胃酸を中和し、すぐに効果がありますが、効果は数時間で切れ、酸の分泌自体は抑えません。主成分はマグネシウム・アルミニウム水酸化物(Mylanta、Maalox)や重炭酸ナトリウム(Alka‑Seltzer)、炭酸カルシウム(Tums、Rolaids)です。

    ヒスタミンH2受容体拮抗薬(Zantac、Tagamet、Pepcid)は、酸の生成を数時間抑制します。現在は一部がOTC(店頭販売)になっています。

    プロトンポンプ阻害薬(PPI)は、最も強力で1日中酸分泌を抑えます。処方薬が多いですが、オメプラゾール(Prilosec)はジェネリックとしてOTCで入手可能です。毎日同じ時間(できれば朝)に服用し、継続的な効果を得ましょう。

体重管理

  • 小分けにした食事を頻繁に摂ることで、カロリー消費を安定させ、同時に胃酸の過剰分泌を抑えることができます。

睡眠の質を上げる

  • 就寝の2〜3時間前には食事を控えましょう。ベッドでは頭部を高くして、重力で胃酸が食道に逆流しにくい姿勢を作ります。ベッド脚の下にブロックやレンガを置くか、傾斜枕やウェッジ枕を使用してください。

手術療法

  • 薬物療法で効果が得られない場合は、手術が最終手段となります。手術では胃を下げ、食道への開口部を小さくし、食道を横隔膜にしっかり固定します。

注意点

  • かつては牛乳が胸焼けの対策とされましたが、カルシウムとたんぱく質が胃酸分泌を刺激し、逆に症状を悪化させることがあります。

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