高血圧とは何か?定義と概要
定義
血圧は、心臓が血液を動脈に送り出す圧力と、その血流に対する動脈の抵抗の関係で測定されます。血圧は水銀ミリメートル(mmHg)で表され、正常血圧は120/80 mmHg未満とされています。上の数値(120)は収縮期血圧、下の数値(80)は拡張期血圧を示します。収縮期が120〜139 mmHg、または拡張期が80〜89 mmHgの場合は「境界型高血圧(前高血圧)」と呼ばれ、140/90 mmHg以上は高血圧と診断されます。160/100 mmHgを超える場合は「ステージ2」の重度高血圧に分類されます。
原因
加齢に伴い血圧は自然に上昇しますが、若年層でも肥満、運動不足、喫煙、高ナトリウム食、ストレス、過度の飲酒などが原因で高血圧になることがあります。また、腎臓疾患、副腎腫瘍、先天性心疾患などの二次性要因もあります。家族に高血圧の既往がある場合、本人のリスクも高まります。
影響
高血圧は心臓に余分な負荷をかけ、動脈壁を傷つけます。その結果、心肥大、心筋梗塞、脳卒中、腎臓疾患のリスクが増大します。例えば、50歳の男性で高血圧の場合、心筋梗塞や腎臓病で死亡する確率は同年齢の正常血圧者の約3倍、脳卒中での死亡リスクは約4倍です。女性でも40代からリスクが顕著に上昇します。
治療法
生活習慣の改善は血圧管理の基本です。低ナトリウム食(「無塩」や「減塩」表示の食品を選ぶ)を心がけ、食事に塩を加えすぎないようにします。1日30〜60分の有酸素運動を継続し、喫煙はやめ、飲酒は女性は1日1杯、男性は1日2杯以下に抑えます。
それでも血圧が高い場合は、医師が薬物療法を提案します。主な薬剤には、体内の水分量を減らす利尿剤、血管を拡張させるβ遮断薬、血管収縮を促すアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬などがあります。
留意点
血圧は時間帯や状況により変動します。普段は正常でも診察時に高値が出た場合は、白衣高血圧や一時的なストレスが原因かもしれません。その場合は診察後に再測定するか、家庭用血圧計で複数回測定して経過を確認しましょう。薬局でも無料の血圧測定器が設置されていますが、精度は医療機関のものと異なることがあります。
