PaCO2(血中二酸化炭素分圧)の上昇(高炭酸血症)とは?
高炭酸血症(PaCO2上昇)とは
PaCO2(動脈血中二酸化炭素分圧)が正常範囲(35〜45 mmHg)を超える状態を指します。血中の二酸化炭素産生と排出のバランスが崩れ、二酸化炭素が蓄積することで起こります。
主な原因
1. 呼吸抑制:呼吸数や呼吸深度が低下することで二酸化炭素が体内に残ります。薬物過剰摂取、重度の肺疾患、呼吸筋の神経筋障害などが原因です。
2. 閉塞性肺疾患:気道が狭くなることで二酸化炭素の呼気が妨げられます。喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、重度の気管支炎などが該当します。
3. ガス交換障害:肺胞の炎症や浮腫により酸素と二酸化炭素の交換が阻害されます。肺炎、肺水腫、間質性肺疾患などが含まれます。
4. 代謝性アシドーシス:糖尿病性ケトアシドーシスや乳酸アシドーシスなどで酸が過剰になると、体は酸塩基平衡を保つために二酸化炭素を保持しようとします。
5. 睡眠時無呼吸症候群:睡眠中に呼吸が断続的に停止し、PaCO2が一時的に上昇します。
主な症状
・息切れ
・混乱や眠気
・頭痛
・筋力低下・倦怠感
・頻脈
・血圧上昇
・重症例では痙攣
診断と治療のポイント
血液ガス分析でPaCO2を測定し、呼吸機能や酸塩基平衡を評価します。治療は原因疾患に応じて行い、呼吸補助や酸素投与、薬物調整などで二酸化炭素レベルを正常化します。
