閉経期のDHEA:効果と注意点

概要

DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、男女の副腎で自然に産生されるステロイドホルモンです。閉経症状の緩和に期待される一方で、実証されていない主張も多く、正しい知識と医師の管理が不可欠です。

事実

  • DHEAは全ての人が体内で生成します。濃度は25歳頃でピークに達し、以降徐々に減少します。70歳になると、若い頃の約20%にまで低下します。

    この自然減少が老化と結びつくため、DHEAサプリは「アンチエイジング」商品として販売されますが、効果は科学的に証明されていません。DHEA不足は記憶力低下、骨粗鬆症、乳がん、心血管疾患のリスク増加と関連付けられています。

機能

  • 平均的な成人は1日約25 mgのDHEAを体内で合成します。男性の方が女性より多く産生します。DHEAは体内でテストステロンやエストロゲンに変換され、閉経期の女性ではDHEAの減少に伴いこれらのホルモンも低下します。

    研究では、DHEA補充が膣乾燥、皮膚のハリ低下、性欲減退といった閉経症状の緩和に役立つ可能性が示唆されています。また、骨密度の増加効果も報告されています。

種類

  • 主に3種類の形態で入手可能です。

    • 錠剤・カプセル:1日1回または2回、医師の指示に従って服用。ドラッグストアや健康食品店、オンラインで購入できます。
    • クリーム:更年期症状の局所的緩和を目的に使用されますが、原料に野生ヤムを用いるものは体内での代謝が不十分な場合があります。
    • 液体:調剤薬局で処方箋に基づき調合されます。調剤薬局はPCAB(Pharmaceutical Compounding Accreditation Board)認定を受けているか確認してください。

考慮すべき点

  • DHEAの効果に関する主張の多くは科学的根拠が不十分です。体重減少や筋肉増強、うつ病や骨粗鬆症の治癒といった大胆な主張は、現時点ではハイプと見なされています。

    補充は、医師がDHEA欠乏を確認した場合に限り、適切な用量と期間で行うべきです。

副作用

  • 医師の管理下で使用しないと、ホルモンバランスの変化に伴う副作用が出る可能性があります。テストステロン優位の場合はイライラ感や不要な体毛の増加、エストロゲン優位の場合は気分の変動や乳房の圧痛が報告されています。

    重篤なリスクとして、乳がんや卵巣がんのリスク増加が指摘されていますが、逆にがん細胞の増殖抑制効果があるという報告もあり、結論は出ていません。

    医師は血中DHEA濃度やホルモンバランスを検査し、必要と判断した場合に処方と経過観察を行います。自己判断での摂取は避けましょう。

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