鶏の嗾(食べ物貯蔵部)の役割と健康管理

鶏の嗾(くちばしの後部にある食物貯蔵袋)は、消化管の倉庫として機能します。食べた餌はまず嗾に貯められ、柔らかくなるまで保持され、続いて小胃(砂嚢)へ送られ、最終的に臓胃(かん胃)で機械的に砕かれます。嗾の状態を日々観察することで、鶏全体の消化健康を把握できます。

位置と形態

嗾は首の根元、食道の中間部に位置し、形は人間の胃に似た厚みのある半月形です。鶏が餌を摂取すると拡張し、食物を受け入れるスペースを確保します。ひな鶏では餌を摂る際に嗾が突出する様子が観察されます。

詰まり(インパクト)

詰まりは、餌が嗾に到達した後、何らかの原因で通過できなくなる状態です。嗾が膨らみすぎると気管を圧迫し、致命的になることがあります。ケンタッキー大学農業部によると、長時間餌を与えなかった後に一度に大量に餌を摂取させると、特に詰まりが起きやすくなります。

酸性化(サワー)

夜間に鶏が睡眠中に嗾が完全に空にならないと、残った餌が発酵し真菌感染を引き起こす「酸性化」が発生します。朝に嗾を軽く触り、柔らかく水っぽい感触かつ口から悪臭がする場合はこの症状が疑われます。

予防策

嗾のトラブルを防ぐには、適切な砂(グリット)を常備し、嗾内で餌を細かく砕く手助けをさせます。また、鶏舎の草刈りを定期的に行い、長すぎる草が嗾に詰まらないようにします。パスタやパンなどの粘りの強い餌は避け、消化しやすい餌を与えることが重要です。

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