21世紀に直面する抗生物質耐性問題
抗生物質とは
抗生物質は細菌感染を治療する薬です。米国疾病予防管理センター(CDC)によれば、抗菌薬は1940年代に登場して以来、医療を大きく変え、感染症による罹患率や死亡率を劇的に低下させました。
抗生物質の種類
1927年にアレクサンダー・フレミングが最初の抗生物質(ペニシリン)を発見して以来、ペニシリンは「万能薬」と称賛されてきました。現在、主な抗生物質は以下のように分類されます。
- ペニシリン系
- セフェム系
- マクロライド系
- フルオロキノロン系
- スルホンアミド系
- テトラサイクリン系
- アミノグリコシド系
万能薬ではない
ペニシリンなどの成功により、抗生物質がすべての感染症を治すと誤解されました。その結果、ウイルス性の風邪やインフルエンザに対してまで抗生物質が処方され、また軽度の細菌感染でも不必要に使用されました。過剰使用は抗生物質の有効性を低下させ、重篤な感染症の治療が困難になります。
耐性細菌感染症の拡大
CDCは、抗生物質の過剰使用が耐性菌の出現につながると指摘しています。抗生物質が細菌の一部を死滅させるたびに、生き残った細菌は薬剤に耐えるよう進化します。多くの人が抗生物質を頻繁に使用することで、耐性菌が増殖し、従来の治療では効果が薄い感染症が増えています。
21世紀への課題
特に結核は耐性株が世界人口の約3分の1に影響を与えるほど深刻です。耐性結核は治療に時間と費用がかかり、治療中断によりさらに耐性が強化されます。製薬企業は新しい抗生物質の開発に取り組む一方で、CDCや各国保健機関は「本当に必要な場合以外は抗生物質を使用しない」ことを呼びかけています。ニキビ治療や不必要な抗菌石鹸の使用を控えることが、耐性菌拡大防止の鍵となります。
