気圧変化が体に及ぼす影響

天候が変わると気圧(大気圧)が変動します。この気圧の変化は、頭痛や関節痛、アレルギー様症状など、さまざまな体調不良を引き起こすことが知られています。以下では、主な影響と研究結果を紹介します。

片頭痛(ミグレーン)

気圧の上昇や下降といった変化が、片頭痛患者に頭痛発作を誘発することが報告されています。フィラデルフィアのジェファーソン医科大学でガリナ・ミンドリン博士らが行った研究では、気圧が上がると片頭痛の頻度が増加することが示されました。一方、1981年にカナダ気候センターが実施した別の研究では、気圧が下がるとともに風速や湿度の上昇、急激な温度変化が併発し、頭痛が起こりやすくなると報告されています。結果は一致しませんが、気圧の変動(上昇・下降いずれも)と他の気象要因が組み合わさることで片頭痛が誘発されやすくなると結論付けられます。

関節炎(関節痛)

関節炎患者が「天気が変わると痛みが増す」と訴えるケースは多く、ボストンのタフツ・ニューイングランド医療センターのティモシー・E・マカリンドン博士らの研究で、気圧の変化と膝関節の痛み増加に統計的な関連が認められました。エモリー大学医学部のサム・リムリウマチ科医師も、気圧変動を含む天候変化が関節痛を悪化させる可能性が高いと認めています。因果関係は完全に証明されていないものの、実務的には天候に注意することが痛み管理に役立ちます。

アレルギー様症状(血管運動性鼻炎)

花粉症などのアレルギーではなく、気圧や温度・湿度の変化に伴ってくしゃみ・鼻汁・鼻閉が起こる「血管運動性鼻炎」の患者がいます。ケンタッキー州ルイビル大学医学部のパトリシア・ウィーラー博士とスティーブン・ウィーラー博士によると、患者自身は本当のアレルギーと区別がつきにくく、検査が必要です。気圧変動は症状を悪化させる要因の一つと考えられています。治療は主に局所的な点鼻薬や軟膏の使用が中心です。

まとめ

気圧の上昇・下降は、片頭痛、関節炎、血管運動性鼻炎などの症状を悪化させることがあります。症状が天候に左右されやすいと感じたら、医師と相談し、必要に応じて予防的な対策や薬物療法を検討しましょう。

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