ベリリウムによる肺疾患(ベリリウム肺症)
ベリリウムは銀灰色の金属で、石油、石炭、火山灰などに含まれます。吸入したベリリウム粉塵や蒸気は、肺に炎症を起こし「ベリリウム肺症(ベリリウム誘発肺疾患)」を引き起こすことがあります。主な症状は呼吸困難、咳、夜間の発汗、倦怠感で、治療にはステロイドや酸素吸入が用いられます。
特定(Identification)
ベリリウムはかつて電子機器、化学工業、蛍光灯の製造に使用され、現在でも航空宇宙製品やベリリウム‑アルミ合金の鋳造に利用されています。
リスク(Risks)
ベリリウム肺症は、ベリリウムに対するアレルギー体質の人に主に発症します。少量の粉塵でも感作された人は発症リスクが高く、曝露後10〜20年経過してから症状が出ることがあります。
考慮点(Considerations)
ベリリウムに対する過敏反応が起こると、肺組織に異常が生じ、リンパ節が炎症を起こします。症状は徐々に進行し、体重減少、呼吸困難、重度の倦怠感などが見られます。
検査(Testing)
ベリリウム曝露が疑われる場合、X線、CT、ベリリウムリンパ球増殖試験(BeLPT)などで診断が行われます。BeLPTはベリリウムに対する免疫反応を測定し、アレルギーの有無を判断します。重症例では病状の程度を評価するための追加検査が実施されます。
診断(Diagnosis)
最終的な診断には気管支鏡検査が用いられ、肺組織や細胞サンプルを採取してベリリウムアレルギーの有無を確認します。
