心臓・血管の感染症・炎症性障害を持つ患者へのケア方法
はじめに
心臓や血管に感染症・炎症性障害が起こると、心筋梗塞や敗血症、最悪の場合は死に至ることがあります。適切なケアは回復を早め、合併症を防ぐために不可欠です。
ケア手順
1. 施設か在宅かの判断
医師と相談し、患者が入院・介護施設・リハビリセンターでの治療が必要か、または在宅でのケアで済むかを決定します。点滴や経口投薬、心臓モニタリング、創部管理の要否が判断基準となります。
2. 直接的な日常生活支援
心臓・血管の感染症や炎症により体力が低下した患者は、入浴、着替え、食事、トイレ介助、移動などの日常生活動作(ADL)のサポートが必要です。過度な負荷をかけず、安静を保つことが重要です。
3. 薬剤投与
感染症には抗生物質や抗菌薬、炎症には抗炎症薬を使用します。
動脈炎(Arteritis)は動脈壁の炎症で、主に感染が原因です。感染源を除去し、点滴で抗生物質を投与します。
静脈炎(Phlebitis)は感染、外傷、静脈瘤などが原因で起こり、血栓を伴うことがあります。抗生物質で感染を治療し、抗凝固薬で血栓形成を防ぎます。
心内膜炎(Endocarditis)は心臓や心内膜の感染です。点滴で抗生物質または抗菌薬を投与します。
4. 治療と創傷管理
感染や炎症で心臓・血管に損傷が生じた場合、外科手術が必要になることがあります。弁の切除・修復・置換術などが行われます。
胸部創傷は乾燥したドレッシングで覆い、排液の有無・色を観察します。医師指示の創傷洗浄液で清拭し、ステープルや縫合は創部が閉じるまで保持します。
5. 合併症への対処
うっ血性心不全(CHF)は心内膜炎の合併症で予後に大きく影響します。むくみ、肺水腫、呼吸困難などの症状を把握し、安静・食事管理・ACE阻害薬、β遮断薬、利尿剤、血管拡張薬、ジゴキシンなどで治療します。
塞栓症(Embolization)は大動脈弁や僧帽弁の感染、心内膜炎で頻繁に起こります。抗凝固薬で血栓形成を防ぎます。
