急性重症大腸炎(フルミナント大腸炎)とは

急性重症大腸炎は、結腸の粘膜が急速に炎症を起こし、重度の潰瘍や組織破壊を伴う非常に危険な状態です。合併症のリスクが高く、緊急の医療介入が必要です。

主な症状

急性重症大腸炎の典型的な症状は以下の通りです。

  • 血液や膿を含む激しい下痢(1日10回以上の排便)
  • 強い腹痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 発熱・悪寒
  • 体重減少・脱水
  • 電解質異常、低血圧
  • 倦怠感、意識混濁、頻脈
  • 腎不全やショックなどの重篤な合併症

主な原因

急性重症大腸炎は様々な基礎疾患や外的要因によって引き起こされます。

  • 感染性要因:Clostridium difficile、シゲラ、サルモネラ、Escherichia coli などの細菌感染。CMVや単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染、Entamoeba histolytica の寄生虫感染も含まれます。
  • 顕微鏡的大腸炎:コラゲン性大腸炎やリンパ球性大腸炎が広範な炎症を引き起こすことがあります。
  • 虚血性大腸炎:血管閉塞や重度の低血圧により結腸への血流が低下することで発症します。
  • 免疫系疾患:潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患が稀に急性重症化します。
  • 放射線腸炎:骨盤や腹部のがん治療に伴う放射線が結腸を損傷し、重度の炎症を引き起こすことがあります。

診断と治療

早期の診断と適切な治療が予後を大きく左右します。主な治療法は以下の通りです。

  • 静脈内輸液:脱水や電解質異常を補正し、血圧を維持します。
  • 抗菌薬:細菌感染が原因の場合に使用します。
  • ステロイド療法:腸管の炎症を抑えるために投与されます。
  • 手術:薬物療法が効果を示さない場合、壊死した結腸部分の切除が必要になることがあります。
  • 支持療法:栄養管理や腎不全・敗血症など合併症への対応が重要です。

主な合併症

  • 結腸穿孔:炎症が進行して穿孔が起こり、腹腔内感染や敗血症のリスクが高まります。
  • 敗血症:腸内細菌や毒素が血流に乗り、全身性の感染症を引き起こします。
  • 中毒性巨大結腸症:結腸が極端に拡張し、循環不全に至る稀な合併症です。
  • 死亡:重篤な合併症が適切に管理されない場合、致命的になることがあります。

まとめ

急性重症大腸炎は迅速な診断と積極的な治療が不可欠な緊急疾患です。症状を早期に認識し、適切な医療を受けることで、生命を脅かす合併症のリスクを大幅に低減できます。

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