かかとの骨棘と神経障害の違いは?
神経障害(ニューロパチー)
ニューロパチーは神経が損傷し、脳と筋肉・皮膚・内臓との信号伝達が障害される状態です。米国ニューロパチー協会によると、2000万人以上が罹患しています。足のかかとにあるタルサルトンネルが圧迫される「タルサルトンネル症候群」は、かかとの痛みを引き起こす代表的な神経障害です。
原因と症状
- 原因の約30%は不明で、残りは糖尿病(約30%)や外傷・感染などが関与します。
- 症状はチクチク感、灼熱感、刺すような痛みなどで、足底やかかとに現れます。
- 進行は緩やかから急速まで様々で、慢性的に悪化することもあります。
かかとの骨棘(ヒールスパー)
骨棘はかかとの骨にできる異常な骨の突起です。骨棘自体が痛みの直接原因ではなく、周囲の神経や軟部組織、靭帯を刺激することで痛みが生じます。特に足底筋膜炎が長期間続くと、足底筋膜にかかる負荷が増え、骨棘が形成されやすくなります。
原因と症状
- 足の過度な内側回内(過剰なプロネーション)が主な原因です。
- 痛みは朝起きたときや、長時間立っているときに増強し、歩行開始時に鋭い痛みを感じます。
- 骨棘は徐々に成長し、数か月から数年かけて大きくなります。
治療法の共通点と違い
神経障害と骨棘の初期治療は共通して、足の姿勢を矯正するオーソティック(インソール)や、炎症を抑える非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用します。症状が6週間以上続く場合は、理学療法やステロイド・局所麻酔薬の注射が検討されます。保存的治療で改善しない重症例は、外科的除去や神経解放手術が選択肢となります。
