頸部ジストニア(痙性斜頸)とは

症状

頸部ジストニアでは、首の筋肉が不随意に収縮し、顎が肩に向かってゆっくりと引っ張られることが最も一般的です。その他、耳が肩に近づく姿勢や、顎が上方・下方に向く異常姿勢、頭部の急激な揺れ(ジッキング)も見られます。さらに、腕や手の震え、影響側の肩が耳方向に上がる肩上昇などの症状が伴うことがあります。

原因

原因は明確に解明されていませんが、脳内の情報伝達に関わる化学物質の異常が関与していると考えられています。頭部・頸部・肩への外傷、脳卒中、脳や脊髄の腫瘍、特定の抗精神病薬・抗うつ薬・制吐薬、そして一酸化炭素や重金属などの毒素もリスク要因とされています。

リスク要因

年齢、性別、家族歴がリスクに影響します。発症は幼児期から高齢まで幅広く見られますが、特に40〜60歳の人に多いです。女性は男性の約2倍の頻度で診断され、家族に同様の運動障害がある場合は発症リスクが高まります。

合併症

持続的な筋収縮により不可逆的な神経障害が起こり、痛み、しびれ、チクチク感が生じます。症状が首だけに留まらず、他部位にも広がることがあります。慢性的な痛みと機能障害はうつ病の発症リスクも高めます。

治療法

主な治療はボツリヌス毒素(ボトックス)注射です。注射部位の筋肉痙攣を一時的に抑制し、痛みを軽減します。薬物療法や理学療法を併用することもあります。副作用として注射部位の筋力低下、全身の筋肉痛、嚥下困難、発疹などが報告されていますが、通常は一過性です。外科的手術は極めて稀で、効果は保証されません。

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