高カリウム血症の治療法
入院管理
カリウム濃度が危険なほど上昇すると致死的な不整脈を引き起こす可能性があるため、急性期の管理は入院が必須です。まず心筋細胞膜を安定させ、心拍の致死的な乱れを防ぎます。
心筋細胞膜の安定化
静脈投与でカルシウム塩(塩化カルシウムまたはグルコン酸カルシウム)や重炭酸ナトリウムを使用し、細胞膜の電位を安定させます。併せてインスリンとブドウ糖を投与し、カリウムを細胞内へ移動させます。
透析療法
薬剤だけでカリウムが低下しない場合は、血液透析や連続腎代替療法(CRRT)を行い、体内のカリウムを迅速に除去します。
不整脈治療
カリウム低下中でも不整脈が認められる場合は、医師の指示により抗不整脈薬を併用します。
専門医との連携
- 腎臓内科:腎機能低下が原因の場合、腎臓専門医と栄養指導士がカリウム・ナトリウム摂取を厳密に管理します。
- 小児科・新生児科:小児や新生児の高カリウム血症では、年齢に応じた透析や薬剤調整が必要です。
- 救急・中毒科:誤飲や薬剤過剰摂取が原因の場合、救急医や中毒専門医の評価が重要です。
一般的な治療
食事療法
低カリウム食を基本とし、野菜は沸騰した湯で1分程度ブランチングしてから調理し、カリウムを減らします。また、食塩の使用も極力控えます。
薬物療法
- カリウム上昇を招く薬剤(例:ACE阻害薬、カリウム補充薬)を中止または代替します。
- 利尿薬(ループ利尿薬やチアジド系)で尿中排泄を促進し、過剰カリウムを除去します。
- カリウム結合樹脂(例:スピロノラクトン、ポリスチレンスルホン酸)を使用し、腸管からの再吸収を阻害します。
治療は血清カリウム濃度と心電図の変化を継続的にモニタリングしながら、段階的に調整します。
