輸血の流れとポイント
定義
輸血とは、外傷や手術で失われた血液、あるいは疾患により自らの血液産生が不十分な場合に、他人の血液を補充する医療処置です。
輸血前の準備
医療従事者はまず、ドナー血液と受血者の血液型が一致しているか確認します。血液型はA、B、AB、Oの4種類があり、さらにRh因子(陽性・陰性)も重要です。血液型が合わないと拒絶反応など重大な合併症を起こす恐れがあります。血液型は指先を刺すか、腕の静脈から血液を採取して検査します。腕から採取する場合、肘上部にゴムバンドを軽く巻き、静脈を浮き上がらせてから針を刺し、血液を止血用チューブに採取します。
輸血中の手順
技師や医師・看護師が、上腕にプラスチック製の帯やチューブを巻き、静脈を見やすくします。その後、アルコール綿で消毒し、肘のすぐ下の内側にある静脈に針を刺します。針はIVライン(静脈内点滴)に接続され、ドナー血液が入ったプラスチックバッグから血液がゆっくりと注入されます。輸血に要する時間は、必要な血液量により1〜4時間程度です。
輸血後のケア
IVラインを外し、針を慎重に抜いた後、医療スタッフは体温・血圧・心拍数などをモニタリングし、アレルギーや反応がないか確認します。腕は数日間軽い痛みやあざが残ることがありますが、通常は大きな不快感はありません。
輸血プロセスの標準手順
ほとんどの医療機関では、以下の手順が定められています。
- 患者に氏名・生年月日・医療IDが記されたリストバンドを装着。
- インフォームド・コンセントに署名(可能な場合)。
- 血液の発注を血液センターへ依頼し、同時に血液型検査と交差適合試験を実施。
- 検査が完了した血液が搬入され、輸血が開始される。
