上部運動ニューロン病変でも筋肉萎縮は起こり得るのはなぜか
上部運動ニューロン病変と筋萎縮の関係
上部運動ニューロン(UMN)病変といえば、筋力低下や痙縮(スパスティシティ)が代表的な症状として挙げられます。しかし、筋肉萎縮が全く起こらないというわけではありません。
筋萎縮が起こるメカニズム
UMN 病変では、脊髄前角細胞(下位運動ニューロン)への指令が減少するため、筋肉は十分に刺激を受けません。この「使用不足(ディスユース)」が長期にわたると、筋繊維のサイズが縮小し、結果として筋萎縮が観察されます。
臨床的特徴の違い
下位運動ニューロン(LMN)病変と比べると、UMN 病変における筋萎縮は通常、比較的緩やかで局所的です。主な臨床所見は依然として筋力低下と痙縮であり、筋萎縮は二次的な現象として現れます。
まとめ
したがって、上部運動ニューロン病変に筋萎縮が「ない」と断言するのは誤りです。筋萎縮は起こり得ますが、主たる症状は筋力低下と痙縮である点が重要です。
