クレイド頭蓋異形成症候群(CLCD)

歴史

クレイド頭蓋異形成症候群は、1892年にマリーとスタントンという2名の研究者によって初めて報告されました。当初は「クレイド頭蓋ジストロシス」と呼ばれていましたが、1969年の名称統一会議で現在の名称に改められました。非常に稀な疾患であるものの、症例報告は19世紀末から続いており、医学文献にも多数記録されています。

原因

本症候群は遺伝性疾患で、主にRUNX2遺伝子の変異が原因とされています。RUNX2は軟骨や骨の正常な発達に関与するタンパク質をコードします。ただし、RUNX2変異が認められないケースも報告されており、必ずしも遺伝子変異だけが発症の唯一の要因ではありません。

診断・特徴

診断は骨の発育不全を基に行われます。特に鎖骨が著しく小さい、あるいは欠損していることが顕著です。その他の特徴として、額が広く顎が小さいといった顔面の不均衡、親指が広く平足、全体的に低身長が挙げられます。歯列においては嚢胞や形状異常の歯が頻繁に見られます。

主な影響

骨密度低下による骨粗鬆症が典型的な合併症です。骨が脆く折れやすくなるほか、側弯症や骨盤径の狭小、慢性的な中耳炎、言語障害なども報告されています。

予防・治療

根本的な治癒法は現在ありませんが、症状に応じた対処が可能です。歯科的な問題(嚢胞や歯の不整合)は外科的除去や矯正で改善します。骨の健康維持にはカルシウム・ビタミンDのサプリメント、骨密度のモニタリングが有効です。中耳炎には鼓膜切開術(チューブ留置)が、言語障害にはスピーチセラピーが推奨されます。

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