睡眠中に行われる行動
夢の行動に関する誤解
多くの人は睡眠歩行者が夢を演じていると誤解しがちです。しかし、夢は睡眠サイクルの第5段階であるREM(急速眼球運動)時にのみ起こります。一方、睡眠歩行は入眠後1〜2時間以内、REM睡眠に達する前に起こります。そのため、睡眠歩行者の行動は夢とは無関係の別の精神プロセスによるものです。
日常的な行動
睡眠歩行者は目を開いたまま、ぼんやりとした状態で日常的な作業を行います。家事、食事、チェックを書いたり、服を着替えたり、トイレを使用したりすることが多いです。まれに窓から外へ出る、車を運転するといった行動も報告されています。たとえ行動自体が無害でも、転倒や怪我のリスクは伴います。睡眠歩行者は突然目覚めて驚き混乱するか、何も覚えていないか、ただ「夢を見た」ように感じることがあります。遠くまで出て行ってしまうと、別の場所で再び眠ってしまうこともあります。
非日常的な行動
極めて稀なケースでは、睡眠歩行者が普通では考えられない行動を取ります。犯罪行為や危険な行動が報告されています。例として、2010年にスウェーデンで血中アルコール濃度1.85‰(法定上限の約10倍)で睡眠歩行中に酔っ払い運転をした男性が逮捕されました。1998年のフロリダ州では、睡眠中にワニがいる池に腰まで沈み危険な状態に陥った男性がいました。1997年には、スコット・ファレターが睡眠歩行中に妻を44回刺し、プールに沈めた事件があり、警察の取り調べで記憶がないと主張しました。専門家は、幼少期の睡眠歩行歴や仕事のストレス、睡眠前にプールのポンプ修理をしていたことが影響した可能性を指摘しています。米国神経学会の調査によると、睡眠歩行者の約19%が怪我を経験し、32%が暴力的な出来事を報告しています。
目覚めたときの対処法
睡眠歩行中に無理に起こすと、無意識のまま攻撃的になることがあります。できるだけ静かに、優しくベッドへ戻すように導くのが安全です。
