リチウムと過活動甲状腺の治療

甲状腺

甲状腺は心拍数、血圧、体温、代謝を調整するホルモンを合成・貯蔵・放出します。全身の細胞がこのホルモンを必要とし、甲状腺は気管の周囲、喉仏の下に位置します。ホルモン合成に最も多く使われる元素はヨウ素です。

リチウム

リチウムは甲状腺からのヨウ素と甲状腺ホルモンの放出を抑制するとされています(ピサ大学)。正確な作用機序は不明ですが、ニューロン内の原子と相互作用し、ナトリウムポンプの働きを低下させることで、過剰な興奮や躁状態を抑えると考えられています。脱水症状を防ぐために十分な水分補給が必要です。過剰摂取は嘔吐、下痢、眠気、筋力低下、震え、協調運動障害、視力障害、耳鳴りなどを引き起こすことがあります。また、口渇、倦怠感、めまい、幻覚、発熱、脱毛、皮膚かゆみなどの副作用も報告されています。

治療におけるリチウムの役割

重度の甲状腺機能亢進症、特にバセドウ病患者に対してリチウムが処方されます。リチウムは放射性ヨウ素療法の効果を高めるとされ、短期間の併用が推奨されます(MyThyroid.com)。

バセドウ病

バセドウ病は免疫系が甲状腺を攻撃し、過剰にサイロキシンを分泌させる自己免疫疾患です。甲状腺が過活動になると、情緒不安定や外見の変化が現れます。根本的に病気を止めることはできませんが、サイロキシンの放出を抑える薬物療法や放射性ヨウ素治療で症状を管理できます(メイヨークリニック)。

代替療法と選択肢

バセドウ病の治療にはベータ遮断薬、抗甲状腺薬、手術が用いられます。生命に直結する疾患ではないため、症状を緩和しながら経過観察を選ぶ患者もいます。しかし、放置すると眼球突出、心疾患、骨粗鬆症などの合併症リスクが高まります。

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