間質性膀胱炎と膀胱炎の違い

膀胱炎(膀胱感染症)の定義

膀胱炎は膀胱の細菌感染です。代表的な原因菌は腸内に常在する大腸菌(Escherichia coli)で、女性は尿道が短く細菌が侵入しやすいため発症率が高くなります。妊娠や閉経もリスクを高めます。男性では比較的まれですが、前立腺の感染が膀胱炎を引き起こすことがあります。また、カテーテルの使用や膀胱結石・前立腺肥大による尿の流れの障害も感染の原因となります。尿は自然に細菌を洗い流す働きがありますが、流れが滞ると細菌が膀胱に定着しやすくなります。

膀胱炎の症状と治療

主な症状は頻尿・切迫感、排尿時の灼熱感や痛みです。恥骨上部や腰部に鈍い痛みを感じることもあります。症状は自然に改善することもありますが、腎臓へ細菌が上行すると重篤な腎盂腎炎になる恐れがあるため、必ず医師の診断を受けましょう。尿検査で細菌を確認し、抗生物質で感染を除去し、症状緩和のための鎮痛剤や膀胱平滑筋弛緩薬が処方されます。

間質性膀胱炎の定義

間質性膀胱炎は感染を伴わない膀胱の慢性炎症です。男女ともに発症しますが、女性に多く見られます。別名「疼痛性膀胱症候群(Painful Bladder Syndrome)」とも呼ばれ、原因は未解明です。遺伝的要因、アレルギー、膀胱壁の欠損、血管障害、自己免疫反応などが関与していると考えられています。

間質性膀胱炎の症状と治療

主症状は骨盤部の慢性的な疼痛と、頻尿・切迫感です。1日に30回以上、場合によっては60回まで排尿したくなることがあります。血尿が認められることもありますが、尿培養では細菌は検出されません。症状は波状的に増減し、寛解期がある患者もいますが、根本的に治す治療法は確立されていません。疼痛緩和のための薬剤や、ペントサンやジメチルスルホキシド(DMSO)といった点滴・膀胱内注入薬が一時的に効果を示すことがあります。症状が極度に重く、他の治療が無効な場合は膀胱全摘術が選択されることもあります。

生活習慣とサポート

間質性膀胱炎による慢性的な疼痛と頻尿は、社会生活や人間関係、睡眠に大きな支障をきたし、うつや不安障害を併発しやすくなります。セルフケアとしては、ゆったりした服装を選び、炭酸飲料、カフェイン、柑橘類の摂取を控えることが基本です。患者会やオンラインフォーラムでの情報交換も有効です。日本間質性膀胱炎協会(IC Association)のウェブサイトには支援グループの一覧が掲載されています。

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