酸化マグネシウムとクエン酸マグネシウムの比較
近年、米国国立衛生研究所(NIH)の報告によると、入院患者の間で血中マグネシウムが不足する低マグネシウム血症が増加しています。マグネシウムの補給にはクエン酸マグネシウムと酸化マグネシウムが用いられますが、その効果は同等ではありません。
水への溶解性
血液の主成分は水です。そのため、体内に取り込まれやすいのは水に溶けやすい物質です。クエン酸マグネシウムは水にすぐに溶解しますが、酸化マグネシウムはほとんど溶けません。
尿検査による評価
尿中のマグネシウム濃度は、摂取したマグネシウムがどれだけ血中に取り込まれたかを示す指標となります。テキサス大学のミネラル代謝・臨床研究センターが実施した研究では、クエン酸マグネシウム摂取後の尿中マグネシウム増加が、酸化マグネシウム摂取後よりも顕著に高かったと報告されています。
相対的なバイオアベイラビリティ
マグネシウムは血流に取り込まれて初めて体内で利用されます。クエン酸マグネシウムは血中への吸収効率が高く、酸化マグネシウムよりも効果的に体内に供給されます。その結果、クエン酸マグネシウムの方が低マグネシウム血症の予防に適しています。
最新の研究結果
2010年にボン大学泌尿器科が行った研究では、酸化マグネシウムの発泡錠を摂取した場合、カプセル形態の酸化マグネシウムに比べて尿中マグネシウムが大幅に増加することが確認されました。ただし、この研究にはクエン酸マグネシウムは含まれていません。
以上の比較から、吸収率や血中濃度の観点で見ると、クエン酸マグネシウムの方が酸化マグネシウムよりも優れていると言えます。
