クレンブテロールの有害性と健康への影響

クレンブテロールは合成ステロイド系の成長促進剤です。米国検事トーマス・P・シュナイダー氏によれば、クレンブテロールを投与された動物の肉を食べた人々が急性中毒を起こす事例が報告されています。1990年にはスペインで、クレンブテロール投与下で育てられた子牛の肝臓を含む仔牛肉を食べた135人が入院しました。食用動物の肝臓に残留したクレンブテロールがヒトに薬理毒性反応を引き起こす可能性が指摘されていますが、決定的な証拠はまだ得られていません。

薬理毒性反応の可能性

ノルアドレナリンやアドレナリンの合成誘導体であるクレンブテロールは、呼吸器系の症状を緩和する気管支拡張作用があり、獣医学・ヒト医学の両方で使用されています。しかし、食用動物に対しては治療用量の5〜10倍に相当する高用量が投与され、筋肉量増加と脂肪減少を目的としています。2002年にクロアチア獣医研究所が行った実験では、雌豚(母豚)に長期投与した結果、ステロイドが肝臓に蓄積することが確認されました。この残留がヒトで薬理毒性反応を引き起こす可能性が指摘されていますが、因果関係は証明されていません。

肺および心臓への影響

クレンブテロール投与動物の肝臓を摂取した人々に見られる問題は、肝臓自体ではなく、肺や心臓に現れることがあります。症状は軽度と報告されていますが、米国食品医薬品局(FDA)はこの状況を容認できないとしています。特に薬剤に感受性の高い人は、健康な人に比べて残留クレンブテロールの影響を受けやすいとされています。

肝機能障害の可能性

米国農務省食品安全検査局(FSIS)の報告によれば、クレンブテロールが残留した肝臓や肉を摂取した場合、ヒトの肺・心機能に影響を与える恐れがあります。また、クレンブテロールは世界アンチ・ドーピング機関(WADA)や国際陸上競技連盟(IAAF)によりスポーツ界でも使用が禁止されています。これはクレンブテロールが肝機能障害を引き起こす可能性があると懸念されているためですが、短期間の使用であれば肝臓への悪影響は確認されていません。

まとめ

クレンブテロールは筋肉増強目的で食用動物に投与されることがありますが、肝臓への蓄積や肺・心臓への影響が懸念されています。現時点では明確な因果関係は証明されていないものの、食品安全の観点から使用は慎重に管理されるべきです。

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