臍帯血貯蔵の手順とポイント

臍帯血を貯蔵する理由

臍帯血は新生児本人や親・兄弟への移植に利用でき、血縁関係にあるため拒絶反応のリスクが低くなります。現在、血液がんや免疫疾患などさまざまな病気の治療に用いられていますが、実際の適用範囲はまだ研究が進行中です。そのため、多くの家族が将来的な治療法の拡大に備えて「保険」として臍帯血を保存することを選択しています。臍帯血は出生時にしか採取できない貴重な資源です。

費用

民間の家族向け臍帯血バンクに委託すると、採取した血液は家族専用となり、他者への提供は原則できません。初期費用は数千ドル、年間保管料は数百ドル程度です。一方、公共バンクへの寄付は無料ですが、採取できる医療機関が限られ、家族歴や健康状態で採取が見送られることがあります。公共バンクから移植を受ける場合、適合する血液が見つかれば受取側は数万ドルの費用がかかります。

採取方法

家族バンクでの採取を希望する場合、事前に登録すると採取キットが郵送されます。出産時に医師や助産師が臍帯を通常通り止血・切断した後、シリンジまたは血液バッグで血液を採取します。母子ともに痛みや不快感はなく、出産手順に大きな変更はありません。帝王切開の場合は、胎盤を滅菌トレイに置き、胎児側から血液を採取することで、経膣分娩と同等の量が得られます。

輸送

採取後24〜36時間以内に臍帯血が保管施設に届くことが重要です。民間バンクでは、母親や医療スタッフが専用電話で配送手配を行い、病院の部屋から直接回収します。血液は常温で保管し、冷蔵や冷凍、車のトランクなど極端な温度変化にさらさないよう注意が必要です。

保存

受け取った血液は個別にコード化・ラベル付けされ、液体窒素で凍結保存されます。この方法で保存された臍帯血は、15年以上経過しても細胞の生存率が低下せず、研究では無期限に保存可能と示唆されています。

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