新生児黄疸に対する光療法の概要
光療法を行う理由
新生児が光療法を必要とする主な理由は、ビリルビン濃度が極端に高くなることです。感染症、肝疾患、早産、代謝異常などが原因となります。ほとんどの健康な赤ちゃんは生後数日で黄疸が現れますが、光療法が必要になるのはごく一部です。ビリルビンは古い赤血球が分解される過程で生じる黄色い色素で、未熟な肝臓はこれを十分に処理できません。その結果、血中にビリルビンが蓄積し、皮膚が黄色くなります。光療法は特定の波長の光を当てることでビリルビンを分解し、体外へ排出させます。ジョンズ・ホプキンズ大学の研究(2002年)によれば、ビリルビンは抗酸化作用を持ち、赤ちゃんの細胞を保護する役割もあるとされています。
光療法の手順
多くの場合、光療法は病院で行われます。赤ちゃんは透明なプラスチック製の保温箱(アイソレート)に入れられ、温かい空気で快適に保たれます。光を当てるために全身の衣服を脱がせ、目を保護するためにアイパッチを装着します。できるだけ多くの皮膚が光に当たるよう、オムツは開いた状態にします。授乳が難しい場合は点滴で水分と栄養を補給します。ビリルビンが速やかに排泄されるほど、オムツは濡れやすくなります。必要に応じて、保温箱の上方や前方に光源を配置し、赤ちゃんを短時間外に出して抱っこや授乳を行うことも可能です。
自宅での光療法
自宅で行う光療法は、ハロゲン光を使用した「光ブランケット」や専用ベッドで実施します。この場合、光が目に直接当たらないためアイパッチは不要です。ただし、すべてのケースに適用できるわけではなく、小児科医と相談の上で判断します。
治療期間
血液検査でビリルビン濃度を測定し、安定するまでの期間が治療期間となります。通常は1日から数日間で終了しますが、濃度の変化速度により異なります。
日光に関する誤解
光療法の「光」の部分は日光でもありますが、黄疸の治療に自然光を直接当てることは推奨されません。日光は日焼けの危険があり、赤ちゃんはほぼ裸の状態で光にさらす必要があるため、体温調節が困難です。病院や自宅での医療用光療法が唯一安全な方法です。
