細かい運動能力と粗大運動能力を育むための効果的な指導法
運動能力は身体の筋肉を使った動きを指し、細かい運動能力(ファインモーター)と粗大な運動能力(グロスマーター)の二つに分かれます。粗大運動能力は歩く・走る・ジャンプするといった大きな動作、細かい運動能力は鉛筆を握る・はさみで切るといった小さな動作です。状況に応じて、これら両方の能力を育てるためのさまざまな指導法があります。
発達上の課題
細かい運動能力と粗大運動能力の習得は、子どもによっては難しいことがあります。筋ジストロフィーや神経系の障害など遺伝性疾患を抱える子どもは、ジャンプや走るといった粗大運動が制限されやすいです。また、発達が遅い子どもは細かい運動を身につけるのに時間がかかり、保護者の励ましが必要です。乳児期や幼児期に発達の停滞が見られたかどうかを確認しましょう。一般的に18か月頃までに、指先で食べ物をつかむ、スプーンを使うといった動作が可能になります。視覚の問題や重度の場合は知的障害が、細かい運動遅延の原因となることがあります。
細かい運動能力を伸ばす指導法
- 黒い線に沿ってはさみで切り、次第に斜めや曲線へ挑戦させる。
- 指で線や形をなぞり、続いて鉛筆で同じ形を書く練習を行う。
- 太めのクレヨンや筆、チョークで色塗りや描画をさせ、親指と人差し指でつかむ感覚を養う。
- 料理で生地を伸ばす、材料をすくってボウルに注ぐ、混ぜ合わせるといった作業を取り入れる。
- 瓶の蓋を開け閉めする、点つなぎドット・トゥ・ドット、タイルやモザイクの貼り付け、筆記体の練習など、多様な活動を組み合わせる。
粗大運動能力を伸ばす指導法
- いとこ遊びや縄跳びを通じて、バランス感覚と脚力を鍛える。
- 狭い縁石の上を歩きながら、手に持った物を左右の手で交代させる練習をさせる。
- 椅子の背後・横・前という位置関係を指示し、空間認識を養う。
- 子どもが楽しめるように、カエルのようにジャンプ、ヘビのようにくねくね、アヒルのようにゆっくり歩くなど、動物の動きを真似させる。
