小児における結腸癌
概要
結腸癌は、直腸や結腸の粘膜に異常細胞が増殖してできる癌です。多くはポリープから始まり、サイズが大きくなると悪性化するリスクがあります。小児に結腸癌が発生することは極めて稀ですが、特定の遺伝性疾患を持つ子どもはリスクが高くなります。
発症率
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、子どもの結腸癌は約100万人に1例という非常に低い発生率です。発症した子どもは、ほとんどが遺伝性の要因を抱えています。
原因
小児の結腸癌は主に遺伝的・家族性の要因が関与します。以下のような疾患がリスクを高めます。
- 家族性腺腫性ポリポーシス(FAP)
- リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス結腸癌症候群)
- 若年性ポリポーシス症候群
- 潰瘍性大腸炎
これらの疾患を持つ子どもは、ポリープや腫瘍の早期発見・治療が重要です。
発育パターン
小児の結腸癌は成人と異なり、右側結腸に腫瘍ができやすいとされています。腫瘍は最初はポリープとして出現し、悪性化までに数年かかることがあります。リスクが高い子どもは、ポリープが認められた時点で外科的除去が推奨されます。
主な症状
腫瘍の位置により症状は異なります。
- 下部結腸や直腸に腫瘍ができると、便通の変化や長期間の下痢が見られます。
- 右側結腸に腫瘍ができると、体重減少、血便、食欲不振が主な症状です。
- 腫瘍が腸管を閉塞すると、腸穿孔や腹腔内への癌細胞拡散が起こり、他臓器への転移リスクが高まります。
治療法
リスクの高い子どもは定期的な内視鏡検査でポリープや腫瘍の有無を確認します。ポリープは癌化する前に切除するのが最も効果的です。腫瘍が癌化した場合は、以下の治療が検討されます。
- 外科的切除:腫瘍部位の組織を除去
- 放射線療法と化学療法:癌細胞の増殖を抑制
- 必要に応じて、化学療法単独や併用治療
早期発見と適切な治療が予後改善の鍵となります。
