子どもの糖尿病はどのように診断するのか?
子どもの健康を守るために、糖尿病のリスクや症状に気を付けることは重要です。この記事では、糖尿病の概要、子どもに多いタイプ、主な症状、診断に用いられる検査、そして予防策について分かりやすく解説します。
糖尿病とは
米国糖尿病協会(ADA)は糖尿病を「体がインスリンを産生しない、または適切に利用できない病気」と定義しています。インスリンは膵臓で作られ、糖やデンプンをエネルギーに変換する役割を持ちます。子どもの膵臓が正常に機能しなくなると血糖が上昇し、さまざまな症状が現れます。原因は遺伝だけでなく、環境・食生活・運動習慣も関与しています。ADAによれば、糖尿病患者は全世界で2360万人に上り、増加傾向にあります。
子どもに多いタイプ
- 1型糖尿病(旧称:若年性糖尿病):子どもや若年成人に多く見られ、膵臓がインスリンを全く産生しなくなることが主な原因です。遺伝的要因が関与します。
- 2型糖尿病(旧称:成人発症型):かつては成人に限られていましたが、肥満の増加に伴い子どもや若年成人でも診断されるケースが増えています。インスリンに対する抵抗性が高まり、膵臓が過負荷になることで発症します。
主な症状
1型糖尿病の典型的な症状(ChildrenWithDiabetes.comによる)
- 過度の渇き
- 頻尿
- 過食
- 体重減少
- 倦怠感
- 視力低下
- 血糖値の上昇
- 尿中に糖やケトン体が検出される
- ケトアシドーシス時のクスマウル呼吸(速く深い呼吸)
- 女児の場合、膣カンジダ症(乳児や幼児でも)
2型糖尿病の特徴的な症状
- 肥満がみられることが多い
- 体重減少や過度の渇きは少ない
- 尿中にケトン体は通常見られない
- 皮膚に暗く光沢のある斑点(アカントーシス・ニグリカンス)が現れることがある。指間・足趾間・首の後ろ(いわゆる「ダーティーネック」)や腋窩のしわに出やすい。
上記の症状が疑われる場合は、早急に医師の診察を受けることが重要です。糖尿病は放置すると危険です。
診断方法
医師が糖尿病を診断する際に主に使用する3つの血糖測定検査があります(National Diabetes Information Clearinghouse)。
- 空腹時血糖値検査(FPG)
8時間以上の絶食後に血糖を測定します。手軽で費用も低く、朝に行うのが最も信頼性が高いとされています。 - 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)
同様に8時間絶食後、ブドウ糖飲料を摂取し、2時間後の血糖値を測定します。FPGより正確ですが手間がかかります。 - ランダム血糖値検査
食事の有無に関わらず測定でき、最も簡便ですが精度はやや劣ります。
2型糖尿病のリスクがある子どもは、ChildrenWithDiabetes.comの推奨に従い、FPG検査を2年に1回受けると良いでしょう。
予防と対策
1型糖尿病は現在のところ予防法は確立されていません。遺伝的要因と環境要因が関与すると考えられています。親としてできることは、症状に早く気づき、速やかに医療機関を受診させることです。
2型糖尿病は食事と運動で予防可能です。糖分や単純炭水化物を控えたバランスの良い食事、定期的な運動を心がけましょう。家族に糖尿病の既往がある場合は、特に意識して生活習慣を整えることが重要です。
MedicalNewsToday.comは「子どもの糖尿病は早期に診断し、適切に管理することが将来の合併症予防につながる」と指摘しています。
