産科的介入がもたらす心理的影響
理想的には、出産は医師や助産師が赤ちゃんを受け取るだけで済むべきです。しかし、さまざまな要因で医療的介入が行われることがあります。介入が恐怖や強いストレス、時には不必要であると感じられた場合、母親は大きな心理的負担を抱えることがあります。
リスク
- 手術的介入、特に初産の場合は産後うつや外傷後ストレス障害、悲嘆のリスクが高まります。研究では、自然分娩の女性はうつの発症率が低く、自己肯定感が向上する一方、帝王切開の女性はうつや低い自己肯定感が高いことが示されています。
出生トラウマ
- ウィリアム・R・エマーソン博士は、出生トラウマの主な原因は産科的介入であると指摘しています。真空吸引、帝王切開、鉗子、誘発、頭皮モニター、麻酔などが該当します。これらは必要以上に使用されることが多いとされています。
- 特に麻酔・鎮痛薬は、母親の痛みを和らげる一方で、出生後の赤ちゃんの母子結びつきに悪影響を与える可能性があります。エマーソン博士は、麻酔下で生まれた子どもは結びつきが困難になり、将来的に物質乱用のリスクが高まる可能性があると述べています。
誘発と薬剤
- 労働誘発は、赤ちゃんが「コントロールされている」感覚を抱き、結びつきが妨げられることがあります。薬剤は、医師のスケジュールに合わせて出産時刻を調整するために使用されることがあり、自然なタイミングが失われます。
器具の使用
- 鉗子や真空吸引は、母子ともにトラウマとなり得ます。エマーソン博士は、帝王切開が幼少期の触覚過敏や消化器系の問題につながる可能性があると指摘しています。
羊膜切開(アミオトミー)
- 臍帯を早期に切断し、母子をすぐに分離させることは「アミオトミー」と呼ばれます。健康な新生児は、可能な限りすぐに母親の胸に抱かれるべきで、スキン・ツー・スキンやカンガルーケアは母子の結びつきを強化します。
- 米国カリフォルニア大学の小児科医による研究(Time誌掲載)では、臍帯を長く締めずに遅延閉鎖した赤ちゃんは、早期閉鎖した赤ちゃんに比べて状態が良好であることが示されています。遅延閉鎖は胎児循環から出生後循環への移行を緩やかにし、赤ちゃんの体や肺血管への負担を軽減します。
帝王切開
- Psychosomaticmedicine.org の報告によると、帝王切開と産後うつ(PPD)との関連が多数の研究で示されています。既往歴にうつがある女性は、帝王切開後にPPDを発症しやすく、手術が緊急か計画的か、麻酔の種類、家族の同伴有無、コントロール感の喪失などがリスクを高めます。手術後の体調不良は、抱っこや結びつきの機会を減少させます。
以上のように、産科的介入は母親と新生児の心理的健康に多様な影響を及ぼす可能性があります。必要性を慎重に評価し、可能な限り自然な出産プロセスを尊重することが、母子の健全な結びつきを支える鍵です。
